【第7話】不動産賃貸業の会計ソフト選びで迷った話|freee・マネーフォワード・やよい会計を比較した実体験

不動産投資

不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成

こんにちは、会社員大家のリョータです。

前回は、1棟目のアパートが満室となり、初年度の赤字決算を信用金庫へ報告したときの話を書きました。

今回は、その決算報告の裏側にあった、初めての青色申告に向けた会計ソフト選びについて振り返ります。

実は、1棟目の購入を決める前から、どの会計ソフトを使うべきか悩んでいました。

候補に挙げたのは、freee、マネーフォワード、やよい会計の3つです。

最終的にはfreeeを選びましたが、実際に使い始めてみると、想像以上に苦労することになりました。

これまでの確定申告とは、まったく違った

私は、アパートを購入する前にも確定申告を行った経験がありました。

ただし、これまでの申告は、株式投資に関する税金の還付や、ふるさと納税、医療費控除などが中心でした。

一方、不動産賃貸業を始めると、毎月の家賃収入や経費を記録し、最終的には決算書を作成する必要があります。

また、単純に収入と支出を入力すれば終わるわけではありません。

購入した建物や設備の固定資産登録、減価償却、借入金の管理など、これまで経験してこなかった会計処理も発生します。

特に、物件購入時には印紙代や仲介手数料、司法書士への報酬、登記関係の費用、火災保険など、さまざまな支払いがあります。

さらに、購入後の空室対策に伴う設備や備品の購入、管理会社との打ち合わせにかかった費用なども記録していかなければなりません。

初めての不動産賃貸業では、こうした支出をどのように帳簿へ反映させればよいのか、分からないことがたくさんありました。

財務分析の経験があったので、少し甘く見ていた

実は、私は以前の仕事で財務分析に携わっていた経験があります。

企業の貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)を確認し、収益性や財務状況を分析することには、ある程度なじみがありました。

そのため、不動産賃貸業の会計についても、自分で何とかできるのではないかと考えていました。

しかし、企業の決算書を読むことと、自分で日々の取引を登録して決算書を作成することは別の話です。

固定資産をどのように登録するのか、借入金の返済をどう処理するのか、個人のお金を事業に使った場合はどう記録するのか。

こうした実務に入ると、財務分析の経験だけでは対応できない場面が次々と出てきました。

会計の基本的な考え方は分かっているつもりでも、実際に自分で帳簿を作成するとなると、思っていた以上に難しかったのです。

税理士さんに任せず、自分で挑戦しようと思った理由

会計処理については、最初から税理士さんにお願いするという選択肢もありました。

ただ、当時の私は、1棟目の購入に伴う諸費用の支払いなどで手元資金に余裕がなく、税理士費用についてもできるだけ抑えたいと考えていました。

それ以上に、自分自身で経験して力をつけたいという気持ちがありました。

せっかく不動産賃貸業を始めたのですから、家賃収入や経費、借入金、減価償却、税金など、お金の流れを自分でも理解できるようになりたい。

最初からすべてを人任せにするのではなく、まずは自分で会計ソフトを使って挑戦してみようと考えました。

もちろん、専門家に相談することが悪いという意味ではありません。自分では判断できない部分や不安な処理については、必要に応じて税理士さんなどに確認することも大切だと思います。

ただ、私の場合は、まず自分で経験してみることを選びました。

決済日の1か月以上前から会計ソフトを比較していた

1棟目の決済日が近づいてきた頃、物件購入に向けた準備と並行して、会計ソフトについても調べ始めました。

実際には、決済日の1か月以上前から比較していました。

候補は、freee、マネーフォワード、やよい会計の3つです。

それぞれの公式サイトや料金プラン、利用できる機能、口コミなどを調べましたが、比較すればするほど迷ってしまいました。

どれも便利そうですし、それぞれに特徴があります。

私が特に重視していたのは、不動産所得の申告に対応できること、日々の経理を効率よく進められること、そして初めて利用する自分でも操作しやすそうかという点でした。

会社員として働きながらアパートを運営するため、毎日の経理にあまり多くの時間をかけるわけにもいきません。

料金面についても比較しましたが、当時検討していた実用的なプランでは、月額換算でおおむね数千円程度という印象でした。

プランやサポート内容によって違いがあるため、単純に料金だけで決めるのではなく、使い勝手も含めて検討することにしました。

① やよい会計|長年の実績による安心感

最初の候補は、やよい会計です。

会計ソフトとして長年の実績があり、私自身も以前から名前を知っていました。

これまで多くの企業や個人事業主に使われてきた会計ソフトという印象があり、安心感がありました。

料金面も含めて検討する価値があると感じましたが、今回は初めての不動産賃貸業の青色申告です。

会計ソフトとしての実績に加え、操作画面の分かりやすさや、インターネットで調べたときの情報量、スマートフォンでの記録のしやすさなども重視したいと考えていました。

やよい会計にも魅力は感じていましたが、自分にとって最も使いやすいソフトなのかという点では、最後まで判断しきれませんでした。

② マネーフォワード|銀行口座との連携や経理の効率化に期待

次に検討したのが、マネーフォワードです。

私の中では、家計簿アプリやクラウド会計など、勢いのあるサービスというイメージがありました。

特に魅力を感じたのが、銀行口座やクレジットカードとの連携です。

不動産賃貸業では、家賃収入や管理会社への支払い、借入金の返済など、毎月さまざまなお金の動きがあります。

こうした取引を取り込むことができれば、日々の経理作業を効率化できるのではないかと考えました。

また、画面も比較的見やすそうで、クラウド会計としての知名度が高いことも検討材料になりました。

ただ、便利な連携機能があっても、最終的には不動産所得の申告まで自分で進める必要があります。

固定資産や減価償却、借入金の処理などについて、初めて利用する私がスムーズに操作できるのかという不安は残りました。

③ freee|初心者でも進めやすそうな操作画面

そして、もう一つの候補がfreeeでした。

freeeについては、初めて会計ソフトを使う人でも、画面の案内に沿って操作を進められそうな印象がありました。

開業届や青色申告承認申請書の作成にも利用でき、日々の取引登録から確定申告まで、一つのソフトで進められそうな点に魅力を感じました。

特に気になったのが、スマートフォンで領収書やレシートを撮影し、取引の登録につなげられる機能です。

アパート経営では、設備や消耗品の購入など、細かな支出も発生します。

こうした支出を、空いた時間にスマートフォンで記録できれば、会社員として働きながらでも経理を続けやすいのではないかと考えました。

ただし、freeeで本当に不動産所得の申告まで迷わず進められるのか、固定資産や借入金の処理でつまずかないかという不安もありました。

それでも、初めて利用する私にとって、最も操作を始めやすそうに感じたのがfreeeでした。

最終的にはマネーフォワードとfreeeの2択に

3つのソフトを比較した結果、最終的にはマネーフォワードとfreeeの2択になりました。

マネーフォワードは、銀行口座やクレジットカードとの連携、経理作業の効率化に期待できそうでした。

一方、freeeは初心者でも画面の案内に沿って進められそうで、スマートフォンによるレシートの取り込み機能も魅力的でした。

どちらにも良い点があり、なかなか決められません。

さらに、当時の私の周りには不動産投資をしている人がほとんどおらず、実際に不動産賃貸業の確定申告を経験した人に、使い勝手を直接聞ける環境もありませんでした。

インターネットで調べても、最後は自分で判断するしかありません。

結局、決済日が近づいてきても、どちらを使うべきか悩み続けていました。

決済日直前、ようやくfreeeに決めた

1か月以上前から比較していたにもかかわらず、最終的にfreeeを選んだのは決済日の直前でした。

初心者にも分かりやすそうな画面、開業手続きから確定申告まで対応していること、スマートフォンでレシートを取り込めることなどを総合的に考え、freeeなら自分でも進められるのではないかと判断しました。

そして2025年11月27日、1棟目のアパート購入に合わせて、freeeを利用して開業届と青色申告承認申請書を提出しました。

初めての開業手続きでしたが、必要な情報を入力しながら書類を作成できたため、この段階では比較的スムーズに進めることができました。

会計ソフトも決まり、開業手続きも完了。

これなら、その後の経理も何とかなるだろうと思っていました。

しかし、実際にはここからが大変でした。

レシート撮影機能は便利。でも、後から大きな問題に気づいた

freeeを使い始めて、最初に便利だと感じたのが、スマートフォンによるレシートの撮影・取り込み機能です。

購入時の印紙代や仲介手数料、司法書士への報酬、室内に設置する備品、管理会社との打ち合わせにかかった費用など、さまざまな支出をこまめに記録していました。

レシートを撮影し、読み取った情報を確認しながら登録していく。

この機能のおかげで、日々の支出を記録する作業自体は、思っていたよりもスムーズに進められました。

ところが、数か月間の経費登録を進めた後、ある問題に気づきました。

それが、不動産所得用の勘定科目です。

私は最初、部屋に設置する備品などを通常の「消耗品費」で登録していました。また、管理会社さんや関係者との打ち合わせ費用についても、通常の「交際費」で登録していました。

しかし、freeeには通常の勘定科目とは別に、「(不)消耗品費」「(不)交際費」「(不)修繕費」など、不動産所得用の勘定科目が用意されていたのです。

それまで私は、不動産賃貸業に関する支出も、通常の勘定科目を選んで登録していました。

そのため、登録してきた取引が不動産所得の決算書へ思っていたように反映されておらず、これまでの入力内容を見直す必要が出てきました。

数か月間、こまめにレシートを撮影して登録してきただけに、この問題に気づいたときは本当にショックでした。

会計ソフトを使えば、ある程度は自動で処理してくれるだろうと思っていましたが、勘定科目や所得区分を適切に選ぶためには、自分自身がその仕組みを理解する必要があったのです。

財務分析の経験があっても、実際に自分で帳簿を作成することは別物だと、改めて実感しました。

次回へ

今回は、初めての青色申告に向けた会計ソフト選びと、freeeを使い始めてから経験したことについて書きました。

次回は、不動産所得用の勘定科目に登録し直すことになった経緯や、貸借対照表の数字が合わず、AIに相談しながら苦戦した話について詳しく書いていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※本記事は私個人の体験談であり、特定の会計ソフトの利用をすすめるものではありません。また、税務処理については個別の状況により異なる場合がありますので、必要に応じて税理士や税務署等へご確認ください。

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