【第5話】株を売らずに1棟目アパートを購入できた理由|地銀・第二地銀・信金の融資相談実体験

不動産投資

不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成

前回の記事では、400万円程度の区分マンションを買えなかった一方で、株を売らずに持ち続けたことにも意味があった、という話を書きました。

当時の私は、不動産投資に興味はありました。

しかし、補修費用、空室リスク、売却できるかどうか、そして手元資金が減る不安から、目の前にあった物件を買うことができませんでした。

さらに、買うためには株を売る必要がありました。

でも、そのタイミングで私は株を売れませんでした。

結果として、その区分マンションは買えませんでした。

ただ、今振り返ると、あの時に株を売らなかったことにも意味がありました。

その後、保有していた株式資産は相場の上昇にも支えられ、少しずつ大きくなっていきました。

そして、その金融資産が、後に1棟目アパート購入の場面で大きな意味を持つことになります。

今回は、株を売らずに持ち続けたことが、どのように1棟目アパート購入へつながったのか。

そして、地銀・第二地銀・信金へ融資相談をした実体験について書いていきます。

なお、物件の特定を避けるため、所在地、購入価格、戸数、融資条件などの詳細は一部ぼかして書いています。

ただし、当時の流れや融資相談で感じたことについては、できるだけ実体験に沿って書いていきます。

1棟目アパートの候補物件が出てきた

400万円程度の区分マンションを買えなかった後も、不動産投資への興味は消えませんでした。

むしろ、買えなかった経験があったからこそ、物件を見る目を少しずつ養いたいと思うようになりました。

不動産情報を見ることも続けていました。

ただ、実際に購入まで進める物件には、なかなか出会えませんでした。

そんな中で、後に私の1棟目となる候補物件が出てきました。

地方都市にある築古の1棟アパートです。

区分マンションではなく、複数戸ある1棟アパート。

金額も規模も、以前検討していた400万円程度の区分マンションとはまったく違います。

当然、自分の現金だけで購入できるような物件ではありません。

ここで必要になるのが、金融機関からの融資でした。

以前の私は、不動産を買うには「現金で買うか、買わないか」くらいの発想しかありませんでした。

しかし、1棟アパートとなれば、現金だけで考えるのは現実的ではありません。

金融機関に相談し、融資を受けられるかどうか。

そこが、1棟目アパート購入の大きな分かれ道になりました。

第一地銀への相談は厳しい反応だった

まずは、ダメ元で第一地銀へ相談しました。

しかし、反応は厳しいものでした。

物件の築年数が古いこともあり、融資のテーブルに乗せるのは難しいという印象でした。

もちろん、金融機関としては当然の判断だったと思います。

築古物件は、担保評価や残存耐用年数の面で厳しく見られることがあります。

ましてや、私にとっては初めての1棟アパート購入です。

すでに不動産賃貸業としての実績があるわけではありません。

金融機関側から見れば、慎重になるのは自然なことです。

ただ、当時の私は少し落ち込みました。

物件としては魅力があるように見えても、融資が付かなければ購入はできません。

不動産投資は、物件だけで決まるわけではない。

融資が通るかどうかも含めて、初めて投資として成立する。

この時、改めてその現実を感じました。

第二地銀では前向きな話をもらえた

次に相談したのが、第二地銀でした。

こちらでは、第一地銀とは違い、前向きな話をいただくことができました。

これは本当にありがたかったです。

「完全に無理ではない」

そう感じられただけでも、気持ちはかなり前向きになりました。

ただし、条件がありました。

保証協会付きが前提でした。

そして、その保証料が100万円を超える見込みでした。

この保証料は、当時の私にはかなり重く感じました。

なぜなら、現預金をかき集めても100万円台前半程度だったからです。

不動産投資では、物件価格だけでなく、さまざまな諸費用がかかります。

登記費用。
仲介手数料。
火災保険。
税金。
融資関係の費用。

細かいお金が積み重なります。

そこに保証料100万円超が加わると、かなり厳しい。

融資の可能性が見えた一方で、現実的には資金面でかなり重い条件でした。

前向きな話をもらえたことは嬉しい。

でも、この保証料を払ってまで進めるべきなのか。

ここでまた悩むことになりました。

現預金は多くなかった

ここで正直に書くと、当時の私は現預金が潤沢にあったわけではありません。

かき集めても100万円台前半程度でした。

株式資産はありました。

しかし、現金は少ない。

これは、以前からの私の資産形成の特徴でもあります。

私は長い間、現金を多く持つというより、配当株を中心に株式へ資金を振り向けてきました。

そのため、金融資産全体で見れば積み上がってきていても、すぐに使える現預金はそれほど多くありませんでした。

つまり、今回の1棟目アパート購入でも、大きな手出しが必要になれば、株式を売る必要が出てきます。

ここでまた、過去の400万円の区分マンションの時と同じ問題が出てきました。

株を売って不動産に進むのか。

それとも、株を売らずに進める方法を探すのか。

できることなら、私は株を売りたくありませんでした。

せっかく積み上げてきた株式資産を、ここで大きく崩したくなかったのです。

転機になった信金への相談

そんな中で相談したのが、信金でした。

結果的に、この相談が大きな転機になりました。

実は、私が相談する前に、同じ信金で後輩がアパート購入の融資を受けていました。

後輩はまとまった貯金があり、一定の自己資金を入れて物件を取得しました。

一方で、私はまとまった現預金が多くありませんでした。

同じように自己資金をしっかり入れて購入することは難しい状況でした。

ただ、後輩の物件購入にあたって私が相談に乗っていたことや、物件の見方、これまでの資産形成、保有している株式資産なども含めて、信金は私のことを見てくれたように感じています。

もちろん、最終的には金融機関としての判断です。

私がアドバイスしていたから融資が出た、という単純な話ではありません。

それでも、後輩とのつながりや、私自身が不動産賃貸業に真剣に取り組もうとしている姿勢を見てもらえたことは、大きかったのではないかと思っています。

信金は、物件だけを機械的に見るのではなく、私の状況にも耳を傾けてくれました。

物件の収益性。
私の勤務状況。
これまでの資産形成。
保有している株式資産。
不動産賃貸業に取り組みたいという考え。

そういったものを総合的に見ようとしてくれたように感じました。

築古物件であり、私にとっては初めての1棟アパート購入です。

金融機関から見れば、簡単な案件ではなかったと思います。

それでも、最初から突き放すのではなく、親身に相談に乗ってくれました。

私にとっては、本当に大きな支えでした。

プロパーでフルローンに近い形の支援を受けられた

最終的に、信金からはプロパーで、物件価格部分について融資を受けることができました。

いわゆるフルローンに近い形です。

細かい融資条件は伏せますが、少なくとも物件価格部分については、株を売らずに融資で対応することができました。

手出しは主に諸経費分。

金額としては100万円台程度でした。

これは当時の私にとって、非常に大きなことでした。

もし保証料だけで100万円超かかる形であれば、現預金はかなり厳しくなっていたと思います。

場合によっては、株を売る必要があったかもしれません。

しかし、信金の支援により、株を売ることなく1棟目アパート購入へ進むことができました。

これは、私にとって本当に大きな転機でした。

株を売れなかったことが、今度は土台になった

ここで、過去の経験とつながります。

以前の私は、400万円程度の区分マンションを買うために株を売れませんでした。

その結果、その物件は買えませんでした。

当時は、株を売れなかったことが不動産投資へのブレーキでした。

しかし後になって、その株式資産が、今度は不動産投資に進むための土台になりました。

この感覚は、とても不思議でした。

あの時は、株を売れなかったから不動産を買えなかった。

でも数年後には、株を売らずに持ち続けていたからこそ、金融機関に対する資産背景として見てもらえた。

同じ「株を売らなかった」という行動が、ある時はブレーキになり、別の時には支えになったのです。

投資の判断は、本当にその場だけでは分からないものだと思います。

不動産融資では物件だけでなく本人も見られる

今回の経験で感じたことがあります。

不動産投資の融資では、もちろん物件の内容が大切です。

収益性。
担保評価。
築年数。
立地。
管理状況。

こうしたものは当然見られます。

しかし、それだけではありません。

本人の収入。
勤務先。
家計の余力。
現預金。
金融資産。
これまでの資産形成。
不動産賃貸業に取り組む姿勢。

そういったものも見られていると感じました。

私の場合、現預金は多くありませんでした。

ただ、株式資産は売らずに保有していました。

その金融資産が、私の資産背景の一部として見てもらえたのだと思います。

もちろん、株式資産があれば必ず融資が出るわけではありません。

物件の内容や金融機関の方針、本人の属性によって判断は変わります。

それでも、売らずに積み上げてきた金融資産が、1棟目アパート購入の場面で意味を持ったことは事実です。

株を売らずに済んだことの意味

1棟目アパートを購入するにあたり、株を売らずに済んだことは大きかったです。

もし株を大きく売却していたら、金融資産は減っていました。

配当収入も減っていたかもしれません。

そして、心理的な余裕も少し削られていたと思います。

不動産投資は、購入したあともお金がかかります。

空室。
修繕。
税金。
保険。
突発的な出費。

こうしたことを考えると、物件を買ったあとに金融資産が残っていることは、とても大切です。

株式資産をある程度残したまま不動産投資に進めたことで、精神的な余裕も持てました。

これは、実際に不動産賃貸業を始めてからも大きかったです。

不動産投資は、買って終わりではありません。

買った後に、持ち続けられるか。

想定外の出費に耐えられるか。

空室や修繕に対応できるか。

そこまで含めて考える必要があります。

だからこそ、株を売らずに済んだことは、私にとって大きな意味がありました。

地域金融機関のありがたさを感じた

今回の1棟目アパート購入では、信金の存在が本当に大きかったです。

もちろん、金融機関にはそれぞれ方針があります。

第一地銀が悪いわけではありません。

第二地銀の保証協会付きの提案も、現実的な選択肢の一つだったと思います。

ただ、私の状況に一番合っていたのは、信金の提案でした。

地域の物件を見て、私の状況を見て、事業として取り組もうとしていることに耳を傾けてくれた。

そのことが、本当にありがたかったです。

不動産投資は、一人で完結するものではありません。

売主さん。
仲介業者さん。
管理会社さん。
金融機関。
修繕業者さん。
入居者さん。

いろいろな方との関係の中で進んでいきます。

1棟目アパート購入では、そのことも強く感じました。

後輩への相談が、自分の背中を押した

実は、私が1棟目のアパート購入に動き出す前に、後輩からアパート購入の相談を受けていました。

後輩が検討していた物件も、空室が複数ある築古アパートでした。

ただ、土地値比率が高く、土地の価値が比較的落ちにくいエリアにある物件でした。

間取りにも競争力があり、その時に売りに出ていた物件の中では、かなり良い条件の物件だと感じました。

私は、細かいリスクはあるものの、大きな失敗にはなりにくいのではないかと考え、そのように後輩へ伝えました。

その後、後輩はまとまった自己資金を入れ、私より先にアパートを購入しました。

私はその相談に乗る中で、築古アパートを見るポイントや、土地値、エリア、間取り、空室リスクについて考える機会を得ました。

不思議なもので、後輩の相談に乗っているうちに、今度は自分自身が1棟アパートを欲しくなっていきました。

そんなタイミングで、懇意にしている仲介会社の担当者さんから、ある物件情報をいただくことになります。

その物件が、後に私の1棟目アパート購入へとつながっていきます。

まとめ|買えなかった経験も、売らなかった株も、次につながった

第1話では、400万円程度の区分マンションを買えなかった話を書きました。

第2話では、なぜ買えなかったのかを整理しました。

第3話では、株を売れば買えたかもしれないけれど、そのタイミングでは売れなかった話を書きました。

第4話では、株を売らなかったことにも意味があったと振り返りました。

そして今回、第5話では、その売らずに持ち続けた株式資産が、1棟目アパート購入の融資につながった話を書きました。

当時は、ただ買えなかっただけでした。

悔しかった。

情けなかった。

自分にはまだ無理だと思いました。

しかし、その後も株式投資を続け、金融資産を積み上げ、物件を見続けてきたことで、次のチャンスが来た時には少し違う形で動くことができました。

買えなかった経験。

売らなかった株。

積み上がった金融資産。

信金の支援。

後輩からの相談。

それらが少しずつつながり、最終的に1棟目アパート購入へ進むことができました。

買えなかった経験は、無駄ではありませんでした。

むしろ、あの経験があったからこそ、次に進む時に慎重になれたのだと思います。

次回は、後輩へのアドバイスをきっかけに、自分の1棟目アパート購入へ動き出した流れについて書いていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※本記事は私個人の体験談であり、特定の投資判断や金融機関の利用をすすめるものではありません。

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