不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成
前回は、2棟目に向けて物件を探し始めた話を書きました。
今回は少し時間を戻して、私が1棟アパートに本気で向き合うきっかけになった出来事について書いていきます。
それが、後輩からアパート購入の相談を受けたことでした。
私は相談に乗る側のつもりでした。
でも結果的に、背中を押されたのは私の方だったのかもしれません。
今回は、後輩が私より先にアパートを購入したことで、自分も本気で動かなければいけないと感じた話を書いていきます。
なお、具体的な物件情報や地域、金融機関名などは一部ぼかして書いています。
また、本記事は私個人の体験談であり、特定の不動産購入や投資判断をすすめるものではありません。
後輩からアパート購入の相談を受けた
ある時、後輩からアパート購入について相談を受けました。
後輩も、不動産投資に興味を持っていました。
物件を買いたい。
でも、本当に買って大丈夫なのか。
どこを見ればいいのか。
融資はどう考えればいいのか。
そんな相談でした。
私はその時点で、まだ1棟アパートを購入していたわけではありません。
自分自身も、過去に400万円程度の区分マンションを買えなかった経験があります。
不動産投資に興味はある。
物件も見てきた。
株式投資ではある程度資産を積み上げてきた。
でも、不動産ではまだ一歩を踏み出せていない。
そんな状態でした。
それでも、仕事柄、不動産を見る機会はありました。
不動産投資に関する情報も、自分なりに集めていました。
過去に買えなかった経験があるからこそ、物件を見る時にどこが怖いのかも少しは分かっていました。
だから後輩から相談を受けた時、自分なりに真剣に考えました。
この物件はどうなのか。
大きな失敗になりにくいか。
融資を受けても返済できそうか。
空室が出た時に耐えられそうか。
そうした視点で見ていました。
人にすすめる時は、自分の時より慎重になる
不思議なもので、自分の投資判断よりも、人に意見を伝える時の方が慎重になります。
自分のお金であれば、最終的には自分の責任です。
失敗しても、自分で受け止めるしかありません。
でも、後輩に対して何かを伝えるとなると、軽い気持ちでは言えません。
「買っても大丈夫だと思う」
この一言にも重みがあります。
もちろん、最終判断をするのは後輩本人です。
私が買えと言ったから買う、という話ではありません。
それでも、相談された側としては、いい加減なことは言えません。
だから、かなり慎重に見ました。
表面利回りだけで判断しない。
家賃が現実的かを見る。
エリアの需要を見る。
土地としての価値を見る。
修繕リスクを見る。
融資条件を考える。
返済後にどれくらい残りそうかを見る。
自分が買う時以上に、冷静に見ようとしていたかもしれません。
その中で、後輩が検討していた物件については、少なくとも大きな失敗にはなりにくいのではないかと感じました。
もちろん、絶対に安全な不動産投資などありません。
空室リスクもあります。
修繕リスクもあります。
金利上昇もあります。
想定外の支出もあります。
それでも、価格、場所、家賃、融資、土地の価値などを総合的に見た時に、極端に危ない物件ではないと感じました。
調べているうちに、自分も欲しくなった
後輩にアドバイスするために、その物件について自分なりにかなり調べました。
エリアはどうか。
駅からの距離はどうか。
土地としての価値はどうか。
家賃設定は現実的か。
融資はつきそうか。
修繕リスクはどの程度ありそうか。
最初は、あくまで後輩に相談された立場として見ていました。
でも、調べれば調べるほど、少しずつ自分の気持ちが変わっていきました。
「あれ、この物件、悪くないな」
そう感じるようになったのです。
地下鉄駅から徒歩圏内。
価格も土地の価値に近い水準。
築古ではあるものの、極端に危ない物件には見えない。
もちろん、空室リスクや修繕リスクはあります。
購入後に一定の資金を入れる必要もあるかもしれません。
それでも、総合的に見ると、自分が考えていた不動産投資の条件にもかなり近い物件でした。
そこで私は後輩に、
「自分が買ってもいいと思えるレベルの物件だと思う」
という話をしました。
これは、軽い気持ちで言ったわけではありません。
後輩にすすめる以上、自分なら買わない物件を良いとは言えません。
むしろ、調べていくうちに、本当に自分でも欲しくなっていました。
正直、後輩が見送るなら、自分が買おうかな。
そう考えたくらいです。
すると後輩は、
「いやです。買います(笑)」
という反応でした。
そのやり取りは、今でも印象に残っています。
もしかすると、私が「自分でも欲しい」と言ったことで、後輩も少し安心したのかもしれません。
もちろん、最終的に買う判断をしたのは後輩本人です。
でも、相談していた相手から、
「自分が買ってもいいと思う」
と言われたことで、背中を押された部分はあったのかもしれません。
人にすすめるために見ていた物件を、自分も欲しくなる。
少し不思議な感覚でした。
でも、それだけその物件に魅力を感じていたのだと思います。
だからこそ、後輩が実際に購入した時は、嬉しさと同時に、かなり強い刺激もありました。
「やっぱり、あの物件は買う価値があったんだ」
そう感じた部分もありました。
そして同時に、
「自分も本気で動かないといけない」
という気持ちが一気に強くなりました。
後輩は、買える準備ができていた
後輩の場合、堅実に貯金をしていたこともあり、相応の現預金を保有していました。
この点は、かなり大きかったと思います。
不動産投資では、物件そのものの評価も大切ですが、買う人の資金状況も同じくらい大切です。
どれだけ良さそうな物件でも、購入後に手元資金がまったく残らなければ、空室対策や修繕に対応できません。
その点、後輩は一定の現預金を持っていたため、金融機関から見ても、融資相談の土台には乗りやすいのではないかと感じました。
ただ、後輩としては、できれば手元資金を大きく減らしたくないという考えもありました。
購入後にも修繕や空室対策の費用がかかる可能性があります。
生活防衛資金も必要です。
だから、できれば手元資金は残したい。
そのため、後輩はフルローンに近い形を希望していました。
この気持ちは、私にもよく分かりました。
私自身も、株式資産をできるだけ崩さず、手元資金を残しながら不動産を買いたいと考えていたからです。
ただし、希望と現実は別です。
特に築古アパートの場合、金融機関がどこまで評価してくれるかは分かりません。
建物の築年数。
土地の評価。
収益性。
本人の資産状況。
こうしたものを総合的に見られます。
後輩が検討していた物件は、地下鉄駅から徒歩圏内にありました。
さらに、価格も土地の価値に近い水準に見えました。
もちろん、土地値に近いから必ず安全というわけではありません。
それでも、賃貸需要が見込めるエリアで、土地としての価値もある程度見える物件であれば、金融機関の評価も悪くないのではないか。
そう感じていました。
そのため、私の中では、銀行融資についても大きな問題はないのではないかと見ていました。
ただ、築古アパートである以上、購入後に修繕や空室対策の費用がかかる可能性はあります。
また、フルローンを希望していても、金融機関の判断によっては、購入するために一定の自己資金を投入する必要が出てくるかもしれません。
そこは後輩にも伝えていました。
「物件としては悪くないと思う」
「融資も問題ないと思う」
「ただ、築古なので自己資金を入れる可能性は考えておいた方がいい」
そんなニュアンスで話していたと思います。
実際に、後輩は最終的に物件価格の25%程度の自己資金を入れて購入しました。
これは、当初希望していたフルローンとは違う形だったと思います。
それでも、後輩はそこで止まりませんでした。
手元資金を使う怖さはあったはずです。
できれば現預金を残したい気持ちもあったはずです。
それでも、物件の内容や今後の運営を考えたうえで、最終的に購入する判断をしました。
この行動力は、私にとってかなり刺激になりました。
不動産投資は、買えるかどうかだけではありません。
買った後に手元資金を残せるか。
想定外の支出にも耐えられるか。
そして、必要な時に自己資金を入れる覚悟があるか。
ここも大切です。
後輩は、堅実に貯金していたからこそ、その選択ができたのだと思います。
私はその姿を見て、
「買いたい」と思っているだけでは足りない。
「買える状態」にしておくことが大事なんだ。
そう強く感じました。
後輩が先に買った
そして後輩は、実際にアパートを購入しました。
私より先にです。
これは、正直かなり刺激になりました。
もちろん、後輩が買えたことは嬉しかったです。
相談を受けていた立場として、無事に一歩を踏み出せたことは良かったと思いました。
でも同時に、自分の中に少し複雑な感情もありました。
「あれ、自分はまだ買っていない」
そう思ったのです。
私は、ずっと不動産投資に興味がありました。
物件も見ていました。
株式資産も積み上げてきました。
不動産に関する知識も、それなりに勉強してきたつもりでした。
それなのに、実際に先に買ったのは後輩でした。
人にアドバイスしている場合ではない。
自分も本気で動かなければいけない。
そんな気持ちが出てきました。
この感覚は、今でもよく覚えています。
背中を押されたのは、自分の方だった
後輩に相談され、物件について一緒に考え、後輩が実際に購入する。
その流れの中で、背中を押されたのは、むしろ自分の方だったのかもしれません。
私は過去に、400万円程度の区分マンションを買えませんでした。
あの時は、補修費が怖かった。
空室が怖かった。
売却できるか不安だった。
株を売るのも嫌だった。
融資を使う発想もありませんでした。
その結果、買うことができませんでした。
その後も、不動産投資に興味を持ちながら、なかなか一歩を踏み出せずにいました。
そんな中で、後輩が実際にアパートを購入した。
身近な人が、自分より先に一歩を踏み出した。
これは大きかったです。
遠い世界の成功者の話ではありません。
SNSで見る知らない投資家の話でもありません。
身近な後輩が、実際に買った。
しかも、自分も相談に乗っていた物件です。
だからこそ、現実味がありました。
「自分にもできるかもしれない」
そう思ったというより、
「自分もやらなければ」
という気持ちの方が強かったかもしれません。
相談に乗ることで、自分の基準も整理された
後輩の物件相談に乗ったことは、自分にとっても大きな意味がありました。
人に説明しようとすると、自分の考えが整理されます。
なぜこの物件は良いと思うのか。
どこにリスクがあるのか。
どこまでなら許容できるのか。
融資を受けた場合、返済はどうなるのか。
空室が出た時に耐えられるのか。
土地としての価値はどうか。
修繕リスクはどの程度か。
こうしたことを後輩に説明しようとすると、自分自身も考えざるを得ません。
頭の中で何となく分かっているつもりだったことを、言葉にする必要があります。
これは、かなり良い訓練になりました。
後輩のために見ていたはずが、結果的に自分の物件判断の基準も少しずつ整理されていったのです。
今振り返ると、後輩に相談されたことは、自分にとっても大きな学びでした。
不動産投資は、ただ「欲しい」と思うだけでは進めません。
自分なりの判断基準が必要です。
その基準を言葉にできなければ、物件が出てきても決断できません。
後輩の相談に乗ることで、私自身も少しずつその準備をしていたのだと思います。
「買いたい」ではなく「買える状態」にする
後輩が先にアパートを買ったことで、私はあらためて考えました。
自分は、本当に買う準備ができているのか。
不動産投資をしたい。
アパートを買いたい。
そう思うだけなら簡単です。
でも、実際に買うには準備が必要です。
物件を見る力。
融資を受けるための準備。
自己資金。
金融機関との関係。
収支を考える力。
空室や修繕に対する覚悟。
そして、買った後も運営していく気持ち。
これらが必要になります。
過去に400万円程度の区分マンションを買えなかった時の私は、物件情報をもらう準備はできていたのかもしれません。
でも、買う準備はできていませんでした。
情報が来ても、判断できない。
不安を分解できない。
現金で買うか、買わないかの二択で考えてしまう。
その状態では、チャンスが来ても動けません。
後輩が先に買ったことは、私にとって、
「買いたいと思っているだけでは足りない」
という現実を突きつけられた出来事でもありました。
自分も1棟アパートを本気で探し始めた
後輩がアパートを購入した後、私の中でも1棟アパートへの意識がかなり強くなりました。
いつか買いたい。
良い物件があれば買いたい。
そういうぼんやりした気持ちから、
「本気で探さないといけない」
という気持ちに変わっていきました。
もちろん、焦って何でも買うつもりはありません。
不動産は買ってしまうと簡単には戻れません。
株のように、すぐ売って終わりとはいきません。
だからこそ、慎重に見る必要があります。
ただ、慎重すぎて何も動かないままでは、また以前と同じです。
過去の私は、400万円程度の区分マンションを買えませんでした。
その後悔があるからこそ、次にチャンスが来た時には、きちんと判断できる自分でいたいと思いました。
後輩が先に買ったことで、自分の中のスイッチが入りました。
「自分も1棟アパートを買いたい」
ではなく、
「自分も1棟アパートを買うために動く」
この感覚に変わったのです。
後輩の存在が、1棟目購入につながった
振り返ると、後輩の存在は、私が1棟目アパートを購入するうえで大きなきっかけになりました。
もちろん、最終的に物件を買ったのは自分です。
融資を受けたのも自分です。
決断したのも自分です。
でも、その前段階で、後輩から相談を受けたこと。
後輩の物件を一緒に見たこと。
後輩が先に購入したこと。
これらが、自分の中でかなり大きな刺激になったのは間違いありません。
人にすすめているのに、自分はまだ動けていない。
この感覚は、少し悔しくもありました。
でも、その悔しさがあったからこそ、自分も本気になれたのだと思います。
投資のきっかけは、必ずしも大きな出来事だけではありません。
身近な人の一歩。
相談されたこと。
先を越されたような気持ち。
そういう小さな感情が、自分を動かすこともあります。
私にとって後輩のアパート購入は、まさにそういう出来事でした。
第12話で伝えたいこと
第12話で伝えたいことは、人に相談されることで、自分自身も動かされることがあるということです。
後輩からアパート購入の相談を受けた時、私はアドバイスする側のつもりでした。
でも、調べているうちに、自分でも欲しいと思える物件だと感じました。
後輩が買わないなら、自分が買おうかな。
そう思ったくらいです。
そのことを後輩に伝えると、
「いやです。買います(笑)」
という反応が返ってきました。
このやり取りは、今でも印象に残っています。
後輩は、堅実に貯金していました。
できればフルローンに近い形を希望していました。
それでも、最終的には25%程度の自己資金を入れて購入しました。
この姿を見て、私は強く感じました。
買いたいと思っているだけでは足りない。
買える状態にしておくこと。
必要な時に動ける準備をしておくこと。
それが大事なのだと。
過去に買えなかった物件がある。
株を売れなかった自分がいる。
不動産に興味はあるけれど、一歩を踏み出せなかった時間がある。
そんな自分にとって、後輩が先にアパートを買ったことは、かなり大きな出来事でした。
人にすすめた物件を見て、自分も本気になる。
少し不思議な流れですが、実際にはそうでした。
次回へ
今回は、後輩が先にアパートを買った話を書きました。
次回は、実際に1棟目として検討した物件について、私がどこを見て判断したのかを書いていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事は私個人の体験談であり、特定の不動産購入や投資判断をすすめるものではありません。不動産投資には空室、修繕、金利上昇、価格下落などのリスクがあります。実際の投資判断はご自身の状況に応じて慎重にご判断ください。



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