不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成
こんにちは、会社員大家のリョータです。
前回は、第一地銀、第二地銀、信用金庫と金融機関を回り、最終的に信用金庫からプロパー融資を受けて、念願だった1棟目のアパートを購入した話を書きました。
長年目標にしていた不動産投資を、ようやくスタートすることができました。
しかし、実際に大家になってみると、購入して終わりではありません。空室を埋めるための対策や設備の導入など、購入直後からさまざまな費用が発生しました。
手元資金に余裕がない中で始まった初めてのアパート経営でしたが、2026年4月には満室となり、翌5月には初年度の決算報告を信用金庫へ行うことができました。
今回は、購入後の空室対策から満室化、そして2棟目に向けて動き始めるまでの経験について書いていきます。
フルローンで購入できても、手元資金はギリギリだった
2025年11月27日、私は仙台市内にある築古の木造アパートを購入しました。
信用金庫から物件価格をカバーするフルローンの承認をいただき、長年積み上げてきた株式を売却することなく、念願だった1棟目を取得することができました。
ただし、フルローンだからといって、現金を使わずに購入できるわけではありません。
仲介手数料や登記費用、火災保険など、物件価格以外にもさまざまな諸費用が発生します。
当時の私の現預金は、かき集めても約120万円。
金融資産の多くを株式で保有していたため、購入時の諸費用を支払うと、手元に残る現金はかなり少なくなっていました。
それでも、長年積み上げてきた株式資産はできるだけ維持し、今後も配当収入を積み上げていきたいと考えていました。
そのため、株式を売却して現金を増やすのではなく、購入後の家賃収入を活用しながら賃貸経営を進めていく方針でした。
しかし、実際にアパートを購入すると、家賃収入が安定する前に、次々とお金が必要になっていきました。
家賃が入る前に、空室対策の費用が出ていく
購入したアパートには空室がありました。
当然ですが、空室のままでは家賃収入は増えません。管理会社さんと相談しながら、募集条件の見直しや設備の導入など、入居者に選んでもらうための対策を進めることにしました。
ただ、ここで改めて実感したのが、賃貸経営では家賃収入が増える前に、大家側が費用を負担しなければならないということです。
入居者が決まれば、毎月の家賃収入につながります。しかし、入居してもらうための準備に必要な費用は、先に支払わなければなりません。
購入直後ですから、物件用の口座にも十分な家賃収入が積み上がっているわけではありません。入金された家賃も、必要な支払いをすると、ほとんど残らない時期がありました。
そのため、空室対策に必要な費用の一部については、自分の財布から支払うことになりました。
株式資産は持っている。アパートも購入できた。
それでも、実際の賃貸経営に使える現金には余裕がない。
資産を持っていることと、手元に使える現金があることは別なのだと、購入直後から実感しました。
必要なところには費用をかけ、満室を目指した
手元資金に余裕がないからといって、空室対策を先送りすれば、その間の家賃収入も得られません。
そこで、費用対効果を考えながら、入居につながると判断した対策については積極的に進めることにしました。
築古アパートですから、すべてを新品にすればよいというわけではありません。現状のままで十分に使用できる設備もありますし、費用をかけることで入居者への訴求力が高まる部分もあります。
管理会社さんにも協力していただきながら、募集状況を確認し、必要な改善を進めていきました。
購入直後は、家賃収入だけでは空室対策費用を十分に賄えず、持ち出しが発生することもありましたが、まずは入居率を高め、家賃収入を安定させることを優先しました。
そして、少しずつ空室が埋まっていきます。
2026年4月。ついに10室すべてが埋まり、満室となりました。
購入から約4か月半。初めてのアパート経営で、ようやく一つの目標を達成することができました。
満室後の家賃入金を見て、ようやく大家になった実感が湧いた
満室となったことで、毎月の家賃収入は約30万円となりました。
もちろん、そこから借入金の返済や管理費、税金、保険料、修繕費などを支払う必要があるため、30万円がそのまま手元に残るわけではありません。
それでも、満室後の家賃が実際に入金されたときは、本当にうれしかったです。
購入直後は諸費用の支払いに加え、空室対策にも先行して費用がかかり、物件用の口座に現金がほとんど残らない時期がありました。
それが、10室すべてから家賃が入ってくる状態になったのです。
通帳に入金された家賃を見て、ようやく自分が1棟アパートを購入し、大家になったのだという実感が湧いてきました。
2018年には、400万円程度の区分マンションを購入することすらできなかった私が、数年後には1棟アパートを所有し、満室にすることができた。
購入時の喜びとはまた違う、賃貸経営を始めたからこそ味わえたうれしさでした。
ただし、満室になったからといって、今後もずっと家賃収入が安定するとは限りません。
入居者の退去や設備の故障などに備え、これからは物件用の口座に少しずつ現金を積み上げていきたいと考えるようになりました。
初年度の決算は赤字。でも、想定外ではなかった
満室という一つの目標を達成した一方で、初年度の不動産所得は赤字でした。
ただし、この赤字は私にとって想定外のものではありません。
物件を購入したのは2025年11月末ですから、初年度に計上できる家賃収入は実質的に約1か月分しかありません。
一方で、物件購入に伴う費用などが発生し、建物の減価償却費も計上されます。
今回購入したのは築古の木造アパートであり、建物部分については4年間で減価償却する計画です。
そのため、融資を受ける前から信用金庫の担当者さんには、減価償却などの影響によって、最初の4年間程度は決算上の赤字を見込んでいることを説明していました。
もちろん、赤字であれば何でも問題ないというわけではありません。
私が目指しているのは、家賃収入から借入金の返済や運営経費を支払いながら、不動産賃貸業の中に現金を積み上げていくことです。
そのため、決算上の所得だけでなく、実際の現金収支も確認しながら運営していく必要があります。
初年度の決算は赤字でしたが、購入後の空室対策によって4月には満室となり、家賃収入も改善しました。
この状況を、融資を受けた信用金庫へ報告することにしました。
5月、初めての決算報告へ
2026年5月、初年度の決算書を持って信用金庫へ伺いました。
赤字については融資時から説明していたとはいえ、初めて自分の決算書を金融機関へ持参するわけですから、多少の緊張はありました。
ただ、今回は決算内容に加え、購入後の空室対策によって4月に満室となったことも報告できました。
2025年の決算書には物件購入直後の数字が表れていますが、2026年5月の報告時点では、すでに毎月の家賃収入が改善しています。
決算上は赤字でも、現在は満室となり、賃貸経営が順調に動き始めている。
そのことを報告できたのは、私にとって大きな意味がありました。
そして今回の決算報告では、担当者さんだけでなく支店長さんからも、2棟目について積極的に支援したいという趣旨のお話をいただくことができました。
初年度の赤字をどのように受け止められるのか、多少の不安もあっただけに、本当にうれしかったです。
融資時に説明していた計画の範囲内であることに加え、購入後に満室にできたことも、前向きに受け止めていただけたのではないかと思っています。
第一地銀では築年数の段階で融資のテーブルにすら乗らなかった私が、信用金庫から1棟目の融資を受け、数か月後には2棟目について相談できるところまで来ました。
まだ1棟目を購入したばかりですが、次の物件取得に向けて、一歩前進したと感じています。
感謝の気持ちを伝え、少額の定期預金も始めた
今回の決算報告では、初めてのアパート購入を支援していただいたことへの感謝も伝えたいと考え、ちょっとしたお菓子を持参しました。
第一地銀では融資の検討対象にならず、第二地銀では保証料の負担が大きな壁になりました。
そのような中で、私の資産背景や物件の状況を見て、プロパー融資で支援してくださった信用金庫には、本当に感謝しています。
もちろん、手土産によって融資の判断が変わるという話ではありません。ただ、お世話になった方々に、自分なりに感謝の気持ちを伝えたいと思っていました。
さらに、決算報告の後には、信用金庫で少額の定期預金も始めました。
金額としては決して大きなものではありませんが、融資を受けるだけの関係ではなく、少しずつ取引を増やしていきたいと考えたからです。
今後も借入金の返済を続け、物件の運営状況や決算内容をきちんと報告しながら、長くお付き合いしていきたいと思っています。
6月には金利が上昇。それでも2棟目を目指す
5月の決算報告を終えた翌月、融資金利の上昇もありました。
借入金利が上がれば返済負担にも影響しますが、今回の上昇については、もともとの収支計画の範囲内でした。
ただし、今後も金利が上昇する可能性はありますし、満室経営がずっと続く保証もありません。
実際に1棟目を運営してみて、購入後の空室対策や設備交換など、家賃収入が安定するまでにも現金が必要になることを経験しました。
そのため、今後は満室経営を維持しながら、物件用の口座に現金を積み上げ、突発的な支出にも対応できる状態を作っていきたいと考えています。
そして、信用金庫から2棟目への積極支援という心強い言葉をいただいたことで、次の物件購入についても具体的に考え始めました。
ただ、融資を受けられる可能性があるからといって、急いで購入するつもりはありません。
1棟目の購入と運営で経験したことを生かし、次の物件では購入後の資金繰りや修繕リスクまで十分に考えながら、自分の条件に合う物件を探していきたいと思っています。
次回へ
今回は、1棟目の購入直後に経験した資金繰りの苦労から、4月の満室化、そして5月の信用金庫への決算報告について書きました。
次回は、初めての青色申告に向けた会計ソフト選びと、freeeを使い始めたときの経験について書いていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事は私個人の体験談であり、特定の投資判断や金融機関の利用をすすめるものではありません。



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