不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成
こんにちは、会社員大家のリョータです。
前回は、初年度の赤字決算を信用金庫へ報告し、株式資産を取り崩さず、不動産賃貸業単体で現預金を積み上げていきたいという思いを伝えた話を書きました。
1棟目が満室となり、銀行からも2棟目への積極支援という心強い言葉をいただいたことで、私の気持ちは次の物件購入へと向かい始めました。
正直に言えば、できるだけ早く2棟目が欲しいです。
ただ、1棟目を購入し、実際に運営してみたことで、物件を見るときの考え方も少しずつ変わってきました。
今回は、私が2棟目のアパートを探すうえで重視している購入条件と、その理由について書いていきます。
1棟目を購入して変わった物件の見方
1棟目を購入する前は、物件価格や表面利回り、金融機関から融資を受けられるかどうかに意識が向きがちでした。
しかし、実際にアパートを運営してみると、それ以外にも考えなければならないことがたくさんあります。
購入直後の空室対策や設備の導入、管理会社さんとのやり取り、入居者さんに選んでもらうための募集条件の見直しなど、物件を購入してから初めて経験したことも少なくありません。
また、家賃収入が入ってきても、借入金の返済や管理費、固定資産税、保険料、修繕費などを支払う必要があります。
物件資料に記載された表面利回りだけでは、実際にどれだけ現金が手元に残るのかは分かりません。
さらに、築古アパートでは建物の老朽化による修繕リスクや、将来の売却まで考える必要があります。
1棟目で経験したことを踏まえ、2棟目では購入価格や利回りだけでなく、立地や土地の価値、建物の状態、購入後の資金繰りまで含めて判断したいと考えるようになりました。
2棟目で重視している4つの購入条件
現在、私が2棟目の候補として探しているのは、次の条件に合う築古アパートです。
立地条件:地下鉄駅から徒歩10分圏内
賃貸需要を見込みやすく、入居者さんに選ばれる立地を重視します。
土地値:土地値比率100%付近
できるだけ物件価格が土地の価値に近く、将来的な売却も考えられる物件を探します。
収益性:表面利回り11%以上
借入金の返済や運営経費を支払った後も、現金を積み上げられる収益性を目指します。
建物の状態:今後10年程度、大きな外壁修繕リスクがないこと
購入直後に多額の修繕費が発生する可能性を、できるだけ抑えたいと考えています。
もちろん、これらの条件を満たしていれば必ず購入するというわけではありません。物件の収益性や建物の状態、融資条件などを総合的に確認しながら判断していきたいと思っています。
地下鉄駅から徒歩10分圏内を重視する理由
私が2棟目の立地として重視しているのは、地下鉄駅から徒歩10分圏内です。
地方都市の築古アパートでは、利回りだけを見ると魅力的に感じる物件もあります。しかし、どれだけ安く購入できても、入居者さんが決まらなければ家賃収入は得られません。
特に築古物件の場合、建物の新しさで競争することは難しくなります。そのため、交通の利便性や周辺の生活環境など、立地そのものの魅力を重視したいと考えています。
もちろん、地下鉄駅から近ければ必ず入居者さんが決まるわけではありません。
周辺に競合物件が多すぎないか、同じような間取りのアパートがどの程度の家賃で募集されているのか、退去後も現在の家賃水準で入居者さんを確保できるのか。
こうした点を確認しながら、長期的な賃貸需要が期待できるエリアを選びたいと思っています。
また、駅に近い土地であれば、将来的に売却する際にも、アパートとしてだけでなく、土地そのものの利用価値を考えやすくなります。
賃貸需要と将来的な出口の両方を考えたときに、地下鉄駅から徒歩10分圏内という条件は、私にとって重要な判断基準になっています。
最も重視しているのは土地値比率
2棟目の物件探しで、私が特に重視しているのが土地値比率です。
私の場合、できれば物件価格が土地の価値に近い、土地値比率100%付近の築古アパートを購入したいと考えています。
例えば、2,500万円で販売されているアパートに対して、土地の価値を2,500万円程度と見込めるのであれば、土地値比率は約100%という考え方です。
実際の土地の価値については、路線価や周辺の取引事例、接道条件、土地の形状なども確認しながら判断する必要がありますが、できるだけ土地の価値を裏付けにできる物件を探したいと思っています。
なぜ、そこまで土地値を重視するのか。
それは、将来的に大きく負けにくい不動産投資をしたいからです。
築古アパートは、建物の老朽化に伴って修繕費が増加する可能性があります。また、建物そのものの価値も、年月の経過とともに変化していきます。
一方で、賃貸需要のある立地で土地そのものに一定の価値が見込める物件であれば、将来的に建物の利用が難しくなった場合でも、土地として売却する選択肢を考えることができます。
もちろん、土地値比率が100%に近ければ必ず安全というわけではありません。
建物の解体費用や売却時の諸費用も必要になりますし、土地の形状や接道条件によっては、想定していた価格で売却できない可能性もあります。
それでも、購入時から土地の価値を重視しておくことで、将来的な出口を考えやすくなるのではないかと思っています。
株式投資で培った「割安に買う」という考え方
私が土地値比率を重視する背景には、これまで続けてきた株式投資の考え方もあります。
私は長年、高配当株や割安だと感じた銘柄を中心に投資してきました。
企業の業績や財務状況、配当政策などを確認し、自分なりに魅力を感じた価格で購入する。そして、配当を受け取りながら長期的な成長を期待して保有を続ける。
もちろん、購入後に業績が悪化したり、株価が大きく下落したりすることもありますが、できるだけ割安なところで購入するという考え方は、これまでの資産形成でも大切にしてきました。
不動産投資でも、どこか似た感覚があります。
目先の利回りだけで飛びつくのではなく、土地の価値や建物の状態を確認し、できるだけ割安だと判断できる物件を購入する。
そして、家賃収入を得ながら長期保有し、将来的な売却まで考えておく。
株式投資と不動産投資では、もちろんリスクや資金の動き方は異なりますが、購入する段階で、できるだけ大きな失敗を避けたいという考え方は共通しています。
表面利回り11%以上。それでも数字だけでは買わない
土地値と並んで重要なのが、物件の収益性です。
現在、私が2棟目を探す際には、表面利回り11%以上を一つの目安としています。
ただし、表面利回りが高ければ、必ずしも収益性の高い物件とは限りません。
例えば、満室を想定した家賃収入で利回りを計算していても、実際には複数の空室がある場合があります。
また、現在の入居者さんが支払っている家賃が周辺相場よりも高ければ、退去後に同じ家賃で次の入居者さんが決まるとは限りません。
募集家賃を下げる必要があれば、購入時に想定していた家賃収入も減少することになります。
さらに、高利回りに見える物件でも、修繕履歴が十分に確認できなかったり、購入直後に設備交換が必要になったりすれば、実際の手残りは少なくなってしまいます。
1棟目では、購入後の空室対策や設備導入に先行して費用がかかりました。
だからこそ2棟目では、販売資料に記載された利回りだけでなく、現在の入居状況や募集家賃、周辺の競合物件なども確認し、現実的な収支計画を立てたいと思っています。
今後10年程度は、大規模修繕を避けたい
築古アパートを購入する以上、建物の修繕リスクを完全になくすことはできません。
私が2棟目で理想としているのは、少なくとも今後10年程度は、外壁などの大規模修繕を必要としない状態の物件です。
特に気になるのが、外壁や屋根、防水、給排水設備などの状態です。
購入直後にこれらの大規模修繕が必要になれば、せっかく家賃収入を得られても、多額の費用が発生する可能性があります。
そのため、築年数だけで判断するのではなく、過去にどのような修繕が行われてきたのか、現在の建物の状態はどうなのかを確認したいと考えています。
もちろん、外壁がきれいだからといって、建物全体に問題がないとは限りません。目に見えない部分の劣化や設備の故障など、購入後に予想外の支出が発生することも考えられます。
それでも、購入時に修繕履歴や建物の状態をできる限り確認することで、大きな支出が必要になる可能性を少しでも抑えたいと思っています。
利回りが高くても、購入直後の大規模修繕で手元資金がなくなってしまうような物件は、慎重に判断したいところです。
金利上昇の中で、返済後のキャッシュフローも確認する
1棟目を購入した後、私は実際に融資金利の上昇も経験しました。
今回の上昇については、もともとの収支計画の範囲内でしたが、2棟目を購入する際には、さらに金利が上昇する可能性も考えておく必要があります。
同じ価格、同じ家賃収入の物件であっても、融資金利や返済期間によって、毎月の返済額は変わります。
また、築古アパートの場合、金融機関から希望する返済期間で融資を受けられるとは限りません。
表面利回りが11%以上あっても、返済期間が短くなれば、毎月の返済負担が大きくなり、手元に残る現金が少なくなる可能性があります。
だからこそ、物件価格や想定家賃だけでなく、借入金額、金利、返済期間、運営経費、修繕費などを合わせて確認し、実際にどの程度のキャッシュフローが見込めるのかを考えたいと思っています。
さらに、空室が発生した場合や金利が上昇した場合でも、借入金の返済や日々の運営に無理がないか、購入前に確認しておく必要があります。
金利上昇は不動産投資にとって気になる材料ですが、だからといって物件探しそのものをやめるつもりはありません。
条件に合う物件が出てきたときに、自分なりの収支計画をもとに判断できるよう、準備を続けていきたいと思っています。
物件資料だけでなく、購入後の運営まで考えたい
1棟目のアパートを購入してから、物件を見る際に気になる点も増えました。
間取りや室内設備、インターネット環境、駐車場の有無、管理会社さんの対応、周辺の競合物件、入居者さんの募集条件などです。
これらは、物件資料を見ただけでは十分に分からないこともあります。
例えば、同じような築年数のアパートでも、室内設備や間取りによって入居者さんへの訴求力は違いますし、駐車場の必要性もエリアによって変わってきます。
また、入居者さんの属性や現在の家賃設定、退去後にどの程度の費用をかければ次の入居につなげられるのかも、事前に確認しておきたいところです。
そのため、気になる物件が出てきたときには、販売資料だけで判断せず、現地の状況を確認し、必要に応じて管理会社さんや仲介担当者さんにも話を聞きながら検討したいと思っています。
1棟目で経験したことを、2棟目では少しでも生かしたい。
購入後にどのような費用が発生し、どのような運営が必要になるのかまで考えたうえで、購入を判断していきたいと思っています。
2棟目は欲しい。でも、焦って買うつもりはない
現在も、2棟目の購入に向けて物件情報を探しています。
正直なところ、できるだけ早く購入したいという気持ちはあります。
1棟目の融資を受ける際には金融機関探しに苦労しましたが、今では信用金庫から2棟目についても前向きな言葉をいただいています。
また、2018年に400万円程度の区分マンションを見送り、その後、別の業者さんが購入して売却したという話を聞いた経験もあります。
良い物件が出てきたときに、迷っているうちに購入の機会を逃してしまうことへの悔しさは、今でも忘れていません。
ただ、過去に購入を見送ったことがあるからといって、今度は何でも買えばいいわけではありません。
むしろ、1棟目を実際に運営した今だからこそ、購入後の資金繰りや修繕リスクまで考えたうえで判断したいと思っています。
現在は、1棟目の満室経営を維持しながら、家賃収入から現預金を積み上げ、次の物件購入に向けた準備を進めています。
また、良い物件が出てきたときに速やかに検討できるよう、金融機関との関係を大切にしながら、物件情報の収集も続けていきたいと考えています。
自分の条件に合う物件が出てきたときには、迷わず購入に向けて動けるようにしておきたい。
焦って購入するつもりはありませんが、チャンスが来たときには逃さず、次の1棟につなげていきたいと思っています。
次回へ
今回は、2棟目のアパートを探すうえで重視している購入条件と、1棟目の経験から変わった物件の見方について書きました。
次回は少し時間を戻して、後輩からアパート購入の相談を受けたときの話を振り返ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事は私個人の体験談であり、特定の不動産購入や投資判断をすすめるものではありません。不動産投資には空室、修繕、金利上昇、価格下落などのリスクがあります。実際の投資判断はご自身の状況に応じて慎重にご判断ください。



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