不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成
前回は、初めての青色申告に向けて、会計ソフト選びで迷った話を書きました。
今回は、freeeで経費登録していたのに、あとから見直しになった話です。
レシートも撮っていました。
経費も登録していました。
それでも、不動産賃貸業の青色申告では、思っていたように反映されていませんでした。
今回は、勘定科目の登録ミスやBSが合わなかった苦戦について書いていきます。
※本記事は私個人の体験談であり、特定の会計ソフトや税務処理をすすめるものではありません。
2月から余裕を持って始めたつもりだった
初めての青色申告。
しかも、不動産賃貸業としての確定申告です。
さすがにギリギリで始めるのは危ないと思っていました。
そのため、私は2月から余裕を持って確定申告書類の作成に取りかかりました。
前年の決済から数か月間、領収書やレシートはこまめに登録していました。
freeeのスマホ撮影機能を使って、支出があるたびにカシャカシャ撮影。
決済時の支出。
部屋に設置した備品。
空室対策の費用。
管理会社さんや関係者との打ち合わせ費用。
細かい支出も、できるだけ残していたつもりです。
そのため、2月に入った時点では、正直こう思っていました。
ある程度は登録してあるし、あとは確認して申告書類を整えれば何とかなるだろう。
今振り返ると、この考えも少し甘かったです。
記録していることと、正しく申告書類に反映されることは別でした。
不動産賃貸業のBSに反映されない
作業を進めていて、最初に違和感を覚えたのが貸借対照表、いわゆるBSです。
不動産賃貸業の決算書類を作っているはずなのに、登録しているはずの経費や支出が、思ったように不動産賃貸業の方へ反映されていませんでした。
最初は、どこかの設定を間違えたのかと思いました。
入力漏れがあるのか。
集計期間が違うのか。
表示画面を間違えているのか。
freeeの画面を何度も確認しました。
でも、よく分かりません。
レシートは撮影している。
取引も登録している。
経費も入れている。
それなのに、不動産賃貸業のBSに思ったように反映されない。
この時点で、だんだん焦りが出てきました。
原因は「(不)」で登録していなかったこと
いろいろ調べたり、AIに相談したりしながら進めていく中で、ようやく原因らしきものが分かってきました。
それが、勘定科目の登録方法です。
freeeでは、不動産所得に関する科目として、
「(不)消耗品費」
「(不)交際費」
「(不)修繕費」
のように、不動産用の科目があります。
私は最初、部屋に設置する備品を普通の「消耗品費」として登録していました。
管理会社さんや関係者との打ち合わせ費用も、普通の「交際費」として登録していました。
自分の感覚では、間違っているつもりはありませんでした。
備品だから消耗品費。
打ち合わせだから交際費。
普通に考えれば、そう思います。
でも、不動産賃貸業の経費として反映させるには、不動産用の「(不)」が付いた科目で登録する必要がありました。
通常の「消耗品費」や「交際費」で登録してしまうと、一般の事業の方に反映されてしまい、不動産賃貸業の決算書にうまく反映されない。
これに気づいた時は、かなりショックでした。
ちゃんと登録していたつもりだったのに、登録先が違っていた。
これはなかなかきつかったです。
数か月分の科目登録をやり直すことに
原因が分かったからといって、すぐに終わるわけではありません。
むしろ、ここからが大変でした。
数か月間、こまめに登録してきた経費を見直す必要が出てきました。
どの支出が不動産賃貸業に関係するものなのか。
どの科目に修正すべきなのか。
通常の事業用科目で入ってしまっているものはないか。
不動産用の科目に変更する必要があるものはないか。
一つひとつ確認していきました。
正直、心が折れそうでした。
レシートを撮影していた時は、
これで大丈夫。ちゃんと記録している。
そう思っていました。
でも実際には、登録方法を間違えていれば、後から修正が必要になります。
会計ソフトは便利です。
ただ、ソフトが何でも自動で正しく判断してくれるわけではありません。
どの取引を、どの科目で、どの所得区分に反映させるのか。
そこを理解していないと、後から自分が苦しむことになります。
ようやくBSに反映されたと思ったら、今度は左右が合わない
それでも、少しずつ修正を進めました。
「(不)」の科目に直す。
不動産賃貸業の経費として反映されるようにする。
登録内容を見直す。
時間はかかりましたが、ようやく不動産賃貸業のBSに数字が反映されるようになってきました。
これで一安心。
……と思ったのですが、今度は別の問題が出てきました。
BSの左右が合わない。
貸借対照表は、左側と右側が一致する必要があります。
資産と負債・純資産のバランスが取れていないといけません。
ところが、何度確認しても合わない。
数字がずれている。
どこかに原因があるはずなのに、すぐには分からない。
この時の絶望感は、今でも覚えています。
ようやく科目の問題を直したと思ったら、次はBSが合わない。
一つ解決すると、また別の壁が出てくる。
初めての青色申告は、まさにそんな状態でした。
固定資産・借入金・事業主借でさらに苦戦
BSが合わない原因を探す中で、さらに難しかったのが固定資産や借入金の登録です。
不動産賃貸業では、物件を購入した場合、建物や設備などを固定資産として登録する必要があります。
そして、建物部分は減価償却をしていきます。
考え方としては理解していたつもりでした。
前職で経営や数字に関わっていたこともあり、減価償却という言葉自体に抵抗はありません。
でも、実際に自分の物件をfreeeに登録するとなると、話は別でした。
建物の登録。
土地の扱い。
購入時の諸費用。
借入金の登録。
返済時の元金と利息。
事業主借。
事業主貸。
このあたりが、想像以上に難しかったです。
特に、個人事業としての不動産賃貸業では、事業用のお金とプライベートのお金が完全に切り分けられていない場面もあります。
購入直後は、不動産用の口座に十分なお金がありませんでした。
空室対策費用を自己資金から出す場面もありました。
そうなると、「これは事業主借で処理するのか」「どのタイミングでどう登録するのか」という問題が出てきます。
会社の決算書を見ることと、自分の個人事業の帳簿を作ることは、本当に別物でした。
自動車や通信費の家事按分も悩んだ
さらに悩んだのが、家事按分です。
不動産賃貸業やWEB事業、コンサル関連の活動をしていると、自動車や通信費など、仕事にもプライベートにも使う支出があります。
自動車関連費用。
ガソリン代。
車検や整備費用。
スマホや通信費。
こうした支出をどの程度事業に使っているのか。
どの割合で按分するのか。
これも悩みました。
もちろん、何でもかんでも経費にすればいいという話ではありません。
実態に合った割合で、説明できる形にしておく必要があります。
そこで、自分の利用状況をAIにも相談しながら、実情に合わせてなんとか登録していきました。
この作業をしていて、改めて気づいたこともあります。
それは、今の自分のスマホ利用が、若い頃とはかなり変わっているということです。
昔であれば、スマホはプライベートの連絡や娯楽に使う割合が大きかったと思います。
でも今は違います。
不動産賃貸業の連絡。
管理会社さんとのやり取り。
物件情報の確認。
ブログ記事の作成。
noteの下書き。
SNS投稿。
画像の確認。
株式投資の情報収集。
事業に関する調べもの。
改めて振り返ると、スマホを使っている時間の多くが、仕事や事業に関係するものになっていました。
このことに気づいたのも、家事按分を考えたからです。
経費処理というと、単なる入力作業のように見えます。
でも実際には、自分の生活や仕事の使い方を見直す作業でもありました。
作業は夜と朝方が中心。睡魔との闘いだった
確定申告の作業は、主に仕事の合間に進めていました。
日中は本業があります。
家族との時間もあります。
そのため、作業できるのは夜か、朝方が中心でした。
仕事が終わってからパソコンに向かう。
眠い目をこすりながらfreeeを開く。
分からないところを調べる。
AIに相談する。
画面を見ながら登録する。
うまくいかない。
また調べる。
また入力する。
気づけば時間が過ぎている。
そんな日々でした。
2月から始めたので、最初は余裕があると思っていました。
でも、実際には2月から3月5日ごろまで、休日もほぼ事務作業に費やしました。
休みの日なのに、気持ちはまったく休まらない。
頭の中にはずっと、
BSが合わない。
この登録で合っているのか。
申告期限に間に合うのか。
という不安がありました。
特に朝方の作業はきつかったです。
出勤前の限られた時間。
眠い。
時間がない。
でも、少しでも進めたい。
そんな状態で、freeeの画面とにらめっこしていました。
AI先生、Gemini、チャッピーに頼りながら進めた
分からないことが多すぎたので、私はAIにもかなり頼りました。
自分の中では、もはや「AI先生」です。
Geminiに相談する。
チャッピーに相談する。
登録方法を聞く。
勘定科目を確認する。
freeeの操作方法を聞く。
BSが合わない理由を相談する。
固定資産の登録方法を聞く。
事業主借や借入金の入力について相談する。
本当に、かなり助けてもらいました。
ただ、この時点ではチャッピーは無料版を使っていました。
すると、かなり良いところで上限に達します。
やっと原因が見えてきた。
あと少しで解決しそう。
そんなタイミングで、上限。
これはなかなかつらかったです。
結局、作業を進めるために有料版へ登録しました。
今振り返ると、ChatGPTの有料版に登録したきっかけの一つは、この確定申告との格闘だったと思います。
後からfreeeにもAIがあることに気づいた
さらに面白いというか、情けない話があります。
あとから、freeeにもAI機能があることに気づきました。
今思えば、もっと早く気づけよという話です。
でも当時は、それくらい余裕がありませんでした。
目の前の数字が合わない。
申告期限が近づく。
どこを直せばいいのか分からない。
そんな状態だったので、freeeの中にある便利な機能にも気づけていなかったのだと思います。
freeeのAIに気づいてからは、少し作業が楽になりました。
画面の中で相談できる。
freeeの操作に近い形で聞ける。
これはありがたかったです。
ただ、それでもすべてがスムーズに進んだわけではありません。
AIとのやり取りでも迷路に入った
freeeのAIに相談しても、時々うまくいかないことがありました。
AIが、
「この画面から進んでください」
「ここをクリックしてください」
「この項目を選んでください」
と案内してくれる。
その通りにやってみる。
でも、その画面にたどり着かない。
指示された項目が見つからない。
時間がない朝に、同じ作業を5回、6回と繰り返す。
それでも、案内された画面に行けない。
思わず、こう入力してしまいました。
「だから、言われた通りにやってもダメなんです」
するとAIからは、こんな感じの返答がありました。
「リョータさんは悪くありません。操作は間違っていません。freee側の仕様変更によるものと思われます」
いや、慰めてくれるのはありがたい。
でも、私は画面にたどり着きたい。
次にAIは、
「次は確実にたどり着ける方法を案内します」
と言ってくれる。
その通りにやってみる。
でも、またたどり着けない。
「このリンクから直接アクセスしてください」
と言われる。
その通りにやってみる。
でも、また違う画面に行く。
この繰り返しです。
時間はない。
眠い。
出勤前。
BSは合わない。
確定申告の期限は近づいてくる。
さすがに何度も同じことを繰り返していると、こちらも余裕がなくなります。
「何度同じことをやらせるんだ」
「いい加減にしてくれ」
そんな気持ちにもなりました。
するとAIはまた、
「本当に申し訳ありません。リョータさんは私の案内通りに操作しています。これはfreeeの仕様変更によるもので、操作ミスではありません」
というような返答をしてくれる。
励ましてくれるのはありがたい。
でも、やっぱり画面にはたどり着けない。
今思えば少し笑えます。
でも当時は、本当に必死でした。
便利なツールを使っても、最後に向き合うのは自分
今回の経験で強く感じたのは、便利なツールを使っても、最後に向き合うのは自分だということです。
freeeは便利です。
AIも便利です。
分からないことをすぐに聞ける環境があるのは、本当にありがたいです。
でも、AIが答えてくれた内容をどう判断するのか。
自分の事業の実態に合っているのか。
登録した数字がどう決算書に反映されるのか。
そこを確認するのは自分です。
自動車や通信費の家事按分もそうです。
固定資産の登録もそうです。
借入金や事業主借の登録もそうです。
AIに相談しながら進めることはできます。
でも、自分の事業の内容を一番知っているのは自分です。
そして、申告書類を提出するのも自分です。
この当たり前のことを、初めての青色申告で痛感しました。
第8話で伝えたいこと
第8話で伝えたいことは、会計ソフトが悪いという話ではありません。
むしろ、freeeがなければ、私はもっと苦戦していたと思います。
AIにもかなり助けられました。
Geminiにも、チャッピーにも、freeeのAIにも相談しました。
それでも大変だった。
ここが今回の本音です。
会計ソフトを選ぶことは大事です。
でも、会計ソフトを選んだだけでは終わりません。
不動産賃貸業の青色申告では、
不動産用の勘定科目。
固定資産の登録。
減価償却。
借入金。
事業主借。
家事按分。
こうしたものを一つずつ理解していく必要があります。
最初から完璧にできなくてもいいと思います。
私も全然できませんでした。
でも、つまずきながらも自分でやったことで、不動産賃貸業の数字の流れは少しずつ理解できるようになりました。
大変でした。
本当に大変でした。
でも、やってよかったとも思っています。
次回へ
今回は、freeeで経費登録をしていたにもかかわらず、不動産賃貸業の青色申告に向けて科目登録をやり直すことになった話を書きました。
2月から余裕を持って始めたつもりでした。
でも、不動産賃貸業のBSに反映されない。
原因は「(不)」の科目で登録していなかったこと。
ようやく修正できたと思ったら、今度はBSの左右が合わない。
固定資産、借入金、事業主借、家事按分。
次から次へと分からないことが出てきました。
夜と朝方に作業し、休日もほぼ確定申告の事務作業。
AIに相談しながら、何とか前に進めました。
次回は、この苦戦の末に、どうやって初めての青色申告を提出まで持っていったのか。
そして、実際に申告を終えて感じたことについて書いていきたいと思います。
不動産投資は、物件を買うだけでは終わりません。
買った後の管理。
お金の流れ。
税金。
金融機関への報告。
そのすべてが、大家業なのだと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事は私個人の体験談であり、特定の会計ソフトや税務処理をすすめるものではありません。税務処理については個別の状況により異なる場合がありますので、必要に応じて税理士や税務署等へご確認ください。

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