【第8話】freeeで経費登録したのにやり直しに|不動産賃貸業の勘定科目と青色申告で苦戦した話

不動産投資

不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成

こんにちは、会社員大家のリョータです。

前回は、初めての青色申告に向けて、freee・マネーフォワード・やよい会計の3社を比較し、最終的にfreeeを選んだ話を書きました。

2025年11月のアパート購入後は、領収書やレシートをスマートフォンで撮影し、こまめに経費を登録していました。

ところが、いざ確定申告の準備を進めてみると、登録したはずの経費が不動産所得の決算書に思うように反映されていません。

その原因を調べていくうちに、数か月分の経費登録を見直すことになってしまいました。

今回は、勘定科目の登録ミスから貸借対照表(BS)の確認、AIに頼りながら進めた初めての青色申告について書いていきます。

2月から始めれば余裕だと思っていた

初めての不動産所得の青色申告ですから、申告期限ギリギリになって慌てないように、2026年2月から書類の作成に取りかかりました。

前年11月の物件購入時から、印紙代や仲介手数料、司法書士への報酬、室内に設置した備品、空室対策費用など、細かな支出もできるだけ記録するようにしていました。

特に便利だったのが、freeeのレシート撮影機能です。支払いが発生するたびにスマートフォンで撮影し、読み取った情報を確認しながら経費を登録していたため、2月になった時点では、ある程度の準備はできているつもりでした。

あとは登録内容を確認し、申告書類を整えれば何とかなるだろう。

そう考えていたのですが、実際にはここから思いもよらない苦労が始まります。

登録した経費が不動産所得の決算書に反映されない

確定申告の準備を進める中で、最初に違和感を覚えたのが、不動産所得の決算書に表示される数字でした。

これまで登録してきた経費や支出が、思っていたように反映されていなかったのです。

入力漏れがあったのか、集計期間を間違えたのか、それとも表示している画面が違うのか。freeeの画面を何度も確認しましたが、なかなか原因が分かりません。

レシートは撮影しているし、取引も登録している。それなのに、申告書類の数字が自分の想定と合わないのです。

以前、仕事で財務分析に携わっていたこともあり、BSやPLの基本的な仕組みは理解しているつもりでした。しかし、自分で会計ソフトを操作し、正しい決算書を作成するとなると話は別です。

何が間違っているのかも分からず、次第に焦りが出てきました。

原因は「(不)」が付いた勘定科目だった

インターネットで調べたり、AIに相談したりしながら確認を進めた結果、ようやく原因が見えてきました。

それが、勘定科目の登録方法です。

freeeには、通常の事業用の勘定科目とは別に、不動産所得用の勘定科目が用意されていました。

例えば、次のような科目です。

  • (不)消耗品費
  • (不)交際費
  • (不)修繕費

ところが、私はそれまで、アパートの室内に設置した備品などを通常の「消耗品費」で登録していました。管理会社さんや関係者との打ち合わせにかかった費用についても、通常の「交際費」を選んでいたのです。

自分としては、取引内容に合った勘定科目を選んでいたつもりでした。しかし、不動産所得の決算書に反映させるには、不動産所得用の科目で登録する必要があったのです。

通常の事業用科目で登録していたため、不動産所得の決算書には思うように反映されていませんでした。

これに気づいたときは、かなりショックでした。

数か月間、支払いがあるたびにレシートを撮影し、こまめに登録してきたのに、肝心の登録先が違っていたのです。

「えっ、今まで入力していたものはどうなるの?」

会計ソフトを使っているのだから、ある程度は自動で正しく処理してくれるだろうという考えが、少し甘かったのだと思います。

これまでの経費を一つずつ見直すことに

原因が分かったからといって、すぐに問題が解決するわけではありませんでした。

それまで登録してきた取引を確認し、不動産所得に関する支出については、適切な勘定科目へ修正する必要があります。

通常の「消耗品費」で登録していたものを確認し、不動産所得に関する取引については「(不)消耗品費」へ変更する。交際費や修繕費など、ほかの科目についても同様に、一つずつ内容を確認していきました。

これまでの登録内容を見直す作業は、想像以上に大変でした。

レシートを撮影したときには、これで経費の記録は大丈夫だと思っていたのに、結局もう一度確認しなければならない。

正直、心が折れそうになりました。

それでも、ここで投げ出すわけにはいきません。初めての青色申告を自分で行うと決めた以上、分からないことを調べながら、一つずつ修正していきました。

今度は貸借対照表の数字が合わない

勘定科目の修正を進めたことで、不動産所得の決算書に数字が反映されるようになってきました。

これでようやく先に進めると思ったのですが、今度は貸借対照表(BS)の確認でつまずきました。

自分が把握している資産や借入金などの金額と、帳簿に表示される数字がうまく合わなかったのです。

貸借対照表は、左側の資産と、右側の負債・純資産が一致する仕組みになっています。

これまで仕事で企業の財務諸表を見てきた私にとって、その基本的な仕組みは理解していました。

しかし、自分の不動産賃貸業の帳簿となると、どの取引がどの数字に反映されているのか、なかなか把握できません。

入力内容を確認しても、期待していた数字にならない。どこかの登録が間違っているはずなのに、その原因が分からないのです。

ようやく勘定科目の問題を解決できたと思ったら、今度はBSの数字。

一つ解決すると、また別の問題が出てくる。初めての青色申告は、まさにそんな状態でした。

固定資産・借入金・事業主借でも苦戦

BSの数字を確認する中で、特に難しかったのが、固定資産や借入金、事業主借・事業主貸の登録です。

私が購入したのは築古の木造アパートで、物件の購入代金には土地と建物が含まれています。

建物については減価償却を行うため、取得価額や耐用年数などを確認し、固定資産として登録する必要があります。

また、物件を購入した際には仲介手数料や登記関係の費用なども支払っています。これらの費用について、どのように処理し、取得価額に含めるものと経費にするものをどう区分するのかも確認しなければなりません。

さらに、購入資金は信用金庫からの借入金です。

毎月の返済額には元金と利息が含まれていますが、元金の返済と支払利息では会計上の扱いが異なります。

こうした仕組みは知識として理解していても、実際にfreeeのどの画面から登録すればよいのかが分からず、何度も操作方法を調べることになりました。

そして、もう一つ悩まされたのが事業主借と事業主貸です。

1棟目のアパートを購入した直後は、物件用の口座に十分な現金がなく、空室対策費用などを自分の財布から支払う場面がありました。

そのため、個人のお金で事業の支出を支払った場合に、どのように登録すればよいのかを確認する必要がありました。

事業主借で処理するのか。どの口座を選び、いつの取引として登録するのか。

会社の決算書を分析することと、自分の個人事業の帳簿を作成することは、本当に別物でした。

自動車や通信費の家事按分も悩んだ

確定申告の準備では、仕事とプライベートの両方で使用するものについて、経費をどのように区分するのかも悩みました。

例えば、自動車関連費用やガソリン代、車検・整備費用、スマートフォンの通信費などです。

自動車はアパートの管理や物件確認に使う一方、家族との外出など、プライベートでも使用しています。

スマートフォンについても、管理会社さんとの連絡や物件情報の確認に使用しますが、個人的な連絡や娯楽にも利用しています。

こうした支出を、どの程度事業で使用しているのか。何を根拠に割合を決め、どのように登録すればよいのか。

この点についても、AIに相談しながら、自分の実際の利用状況を確認していきました。

家事按分を考える中で、改めて気づいたこともあります。

それは、現在の自分のスマートフォンの使い方が、以前とは大きく変わっているということです。

今では、不動産賃貸業の連絡や物件情報の確認だけでなく、ブログ記事の作成、noteの下書き、SNS投稿、WEB関連の仕事など、さまざまな活動にスマートフォンを使用しています。

もちろん、スマートフォンを使った時間のすべてが経費として認められるわけではありません。また、株式投資に関する情報収集なども含め、利用目的に応じて区分する必要があります。

それでも、家事按分を考えることで、普段の生活の中で何にどれだけ時間を使っているのかを、改めて振り返る機会になりました。

仕事が終わってから、そして出勤前もfreeeと格闘

確定申告の作業は、主に夜と朝方に進めていました。

日中は会社員としての本業があり、帰宅後には家族との時間もあります。そのため、まとまった作業時間を確保するのは簡単ではありませんでした。

仕事が終わってからパソコンを開き、分からないことを調べながら経費の登録内容を修正する。眠くなってきたら作業を切り上げ、翌朝また続きを進めるという日々でした。

2月から余裕を持って始めたつもりでしたが、実際には3月に入っても作業は終わらず、休日もほとんど確定申告の事務作業に費やすことになりました。

特につらかったのが、出勤前の限られた時間で作業をしているときです。

眠い目をこすりながらfreeeを開き、数字が合わない原因を調べる。ようやく修正方法が分かったと思ったら、今度は別の画面で操作が分からなくなる。

早く解決したいのに、思うように進まない。

次第に申告期限も気になり始め、気持ちにも余裕がなくなっていきました。

Geminiとチャッピーが、私の「AI先生」に

分からないことが出てくるたびに、私はAIにも相談していました。

利用していたのは、GeminiとChatGPTです。

勘定科目の選び方や固定資産の登録、借入金の処理、BSの数字が合わない原因など、さまざまな疑問を質問しました。

自分の中では、もはや「AI先生」です。ただ、当時の私はチャッピーの無料版を使っていました。

すると、ようやく問題の原因が分かりかけたところで、利用上限に達してしまうことがありました。

あと少しで解決できそうなのに、質問を続けられない。

申告期限が近づく中で、これはなかなかつらかったです。

結局、作業を進めるためにChatGPTの有料版へ登録しました。

今振り返ると、私がチャッピーの有料版を使い始めたきっかけの一つは、初めての青色申告との格闘だったと思います。

後からfreeeにもAIがあることに気づいた

Geminiやチャッピーに相談しながら作業を続けていたのですが、途中で、freeeにもAIを利用したサポート機能があることに気づきました。

「もっと早く気づけばよかった……」

今思えば少し情けない話ですが、当時はそれくらい余裕がありませんでした。

freeeの中で操作について相談できるようになったことで、便利だと感じる場面もありました。

ただ、AIを利用できるようになったからといって、すべての問題が解決したわけではありません。

むしろ、ここから別の意味で苦戦することになります。

AIに教えてもらった画面へ、何度やってもたどり着けない

freeeの操作方法についてAIに質問すると、目的の画面へ進むための手順を案内してくれました。

ところが、そのとおりに操作しても、案内された画面が見つからないことがありました。

もう一度質問すると、今度は別の方法を教えてくれます。しかし、そちらの手順で進めても、やはり目的の項目が見当たりません。

同じような操作を5回、6回と繰り返しても、状況は変わらない。

出勤前で時間がないときには、本当に困りました。

思わず、「だから、言われた通りにやってもダメなんです」と入力したこともあります。

するとAIは、私の操作が間違っているわけではなく、freee側の仕様変更などが原因かもしれないという趣旨の返答をしてくれました。

そして、別の手順や直接アクセスできるというリンクを案内してくれるのですが、試してみても目的の画面にたどり着けない。

これでは、いつまで経っても先に進めません。

こちらが求めているのは、慰めの言葉ではなく、実際に操作できる正しい手順です。

何度も同じことを繰り返すうちに、さすがに私も余裕がなくなり、「何度同じことをやらせるんだ!」「いい加減にしてくれ!」と思うこともありました。

今となっては少し笑える話ですが、当時は本当に必死でした。

AIには何度も助けられましたが、実際の画面と案内内容が一致しないときには、かえって時間がかかってしまうこともあるのだと経験しました。

初めての青色申告で感じたこと

今回の経験を通して、freeeのレシート撮影機能やAIのサポートには、何度も助けられました。

一方で、勘定科目の登録先を間違えて数か月分の経費を見直すことになったり、BSの数字が合わず、夜や朝方までパソコンに向かったりと、想像以上に苦労したのも事実です。

税理士さんにお願いするという選択肢もありましたが、私はまず自分で帳簿を作成し、不動産賃貸業のお金の流れを理解したいと考えていました。

実際に取り組んでみると、企業の決算書を分析していた頃には分からなかった、個人事業ならではの会計処理の難しさを経験することができました。

ただ、今回の申告作業で学んだことを、次回以降は少しでも生かしていきたいと思います。

同じ勘定科目の間違いを繰り返さないこと。支出が発生したときに適切な登録方法を確認すること。そして、AIの案内をそのまま信じるのではなく、実際の画面や帳簿の数字を確認しながら作業を進めること。

初めての青色申告は、会計ソフトを使えば簡単に終わると思っていた私にとって、なかなか大変な経験となりました。

それでも、自分で挑戦してよかったと思っています。

次回へ

今回は、不動産所得用の勘定科目への修正やBSの確認、AIに相談しながら苦戦した初めての青色申告について書きました。

次回は、ようやく申告書類を整え、3月5日の朝に初めての青色申告を提出したときの話について書いていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※本記事は私個人の体験談であり、特定の会計ソフトや税務処理をすすめるものではありません。税務処理については個別の状況により異なる場合がありますので、必要に応じて税理士や税務署等へご確認ください。

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