【第14話】怖さが消えないまま買付へ|1棟目アパート購入に向けて一歩踏み出した話

不動産投資

不動産投資の実践記録|買えなかった物件から始まった資産形成

こんにちは、会社員大家のリョータです。

前回は、以前からお付き合いのある売買担当者さんに紹介していただいた、1棟目候補の築古アパートについて書きました。

地下鉄駅から徒歩10分圏内という立地と、土地値に近いと感じる価格には魅力がありました。一方で、築30年を超える木造アパートで、10室のうち4室が空室。購入後の空室対策や修繕、資金繰りには不安もありました。

それでも、ずっと目標にしてきた1棟アパートです。今回は物件情報を眺めるだけで終わらせず、購入に向けて動いてみたいと考えていました。

ただ、買付を入れると決めても、次の悩みが出てきます。

少しでも安く買うために指値を入れるのか。それとも、購入の機会を逃さないために満額で買付を入れるのか。

今回は、その判断に至るまでの話です。

怖いからこそ、少しでも安く買いたかった

正直に言うと、最初から満額で買付を入れる勇気はありませんでした。

物件の立地や価格には魅力を感じていましたが、購入時点で4室が空いています。家賃収入を増やすには空室対策が必要ですし、築古物件である以上、今後の修繕費がどの程度かかるのかも気になります。

何より、私自身の手元資金に大きな余裕がありませんでした。

できれば株式は売却せず、これまで積み上げてきた資産を維持したまま、不動産投資を始めたい。ただ、物件を購入できたとしても、その後の空室対策や修繕に使える現金がなければ、運営が苦しくなる可能性があります。

だからこそ、購入価格を少しでも抑えたいと思いました。

価格を下げて購入できれば、その分、購入後の支出に備えやすくなります。売主さんに価格交渉をしてみたいというのが、当初の私の考えでした。

売買担当者さんとランチをしながら相談した

買付を入れる前に、私は物件を紹介してくださった売買担当者さんと、ランチをしながら相談しました。

この担当者さんは、2018年に私が購入を見送った400万円程度の区分マンションも紹介してくださった方です。その後もお付き合いが続き、今回、再び物件情報をいただきました。

私は今回の物件に魅力を感じていることを伝えたうえで、指値について相談しました。

すると、担当者さんから返ってきたのは、

「それはいいけど、断られると思うよ」

という言葉でした。

さらに、土地値に近い価格の物件なので、満額で手を挙げる人は間違いなくいると思う、という話もありました。

確かに、買う側としては少しでも安く買いたいところです。ただ、私が土地の価値や立地に魅力を感じているのであれば、ほかの購入希望者も同じように考える可能性があります。

指値を入れて交渉している間に、別の方が満額で買付を入れるかもしれません。そうなれば、私が購入できる機会はなくなってしまう可能性があります。

安く買いたい。でも、安く買おうとした結果、買えなくなるのは避けたい。

担当者さんの言葉を聞いて、その葛藤が一層強くなりました。

また「あの時、買っていれば」と思うのか

指値を入れるか、満額で買付を入れるか。それとも、今回は見送るのか。

悩んでいるうちに、2018年に購入を見送った区分マンションのことを思い出しました。

当時は、室内の補修費や空室リスク、将来の売却に不安を感じ、400万円程度の物件であっても購入に踏み切れませんでした。

その後、別の業者さんが購入し、リフォームを行って600万円以上で売却したと聞きました。

もちろん、結果を知っている今だからこそ、惜しかったと思う部分もあります。当時の私には、不安を具体的な数字に置き換えて判断することができませんでした。

そして今回も、物件を紹介してくださったのは同じ担当者さんです。

築古で空室が多いことへの怖さはあります。それでも、地下鉄駅からの距離や土地値に近い価格など、自分なりに魅力を感じる理由もありました。

ここで指値にこだわり、ほかの方に購入されてしまったら、また「あの時、買っていれば」と思うのではないか。

過去の見送りを後悔しているからといって、焦って購入してよいわけではありません。ただ、今回は不安があるという理由だけで、検討を終わらせたくありませんでした。

今の自分なら、何とかできるはず

それでも、最後まで不安がなくなったわけではありません。

空室が想定どおりに埋まるとは限りませんし、修繕費が予想以上にかかる可能性もあります。そもそも、買付を入れたところで融資を受けられるかどうかも、まだ分からない段階でした。

一方で、今回の物件は土地値に近い価格だと考えていました。

もちろん、土地に価値があると見込んでいても、将来その価格で売却できる保証はありません。それでも、購入後の運営が思うように進まなかった場合に、土地としての価値も考えられることは、私にとって大きな判断材料でした。

また、私はそれまで株式投資を続け、配当収入を積み上げてきました。

手元の現金には余裕がありませんでしたが、給与以外にも収入源があることは、今回の購入を考えるうえで心の支えになっていました。

もちろん、家族との生活がありますから、不動産の赤字を給与から延々と補うような経営は避けたいと考えていましたし、配当収入があるから何でも解決できるわけでもありません。

それでも、以前の私とは違います。物件の見方を学び、株式資産を積み上げ、後輩が実際にアパートを購入する姿も見てきました。

「今の自分なら、何とかできるはず」

そう、自分に言い聞かせていました。

人生は一度きり。今回は前に進みたい

最後は、少し勢いもあったと思います。

人生は一度きり。

やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい。

もちろん、不動産は勢いだけで購入できるものではありません。買った後には空室対策も修繕もあり、借入金の返済も続きます。一度購入すれば、簡単にやめることもできません。

それでも、私は何年も不動産投資に興味を持ち続けてきました。

400万円程度の区分マンションを見送った後悔があり、後輩が先に1棟アパートを購入したことにも刺激を受けました。そして今、以前からお付き合いのある担当者さんから、再び購入を検討したいと思える物件を紹介していただいています。

怖さが消えるまで待っていたら、今回も動けないかもしれません。

不安は残っていましたが、今回は購入に向けて一歩踏み出すことにしました。

怖さが消えないまま、満額で買付を入れた

悩んだ末、私は満額で買付を入れることにしました。

指値を入れなかったのは、購入後の費用が気にならなくなったからではありません。空室4室という状況も、築古物件の修繕リスクも、手元資金への不安も、そのまま残っていました。

それでも、今回の物件については、自分なりに魅力を感じる理由がありました。そして、売買担当者さんの話を聞き、価格交渉にこだわることで購入の機会を逃す可能性も考えました。

だからこそ、今回は満額で買付を入れると決めたのです。

もちろん、買付を入れたからといって、購入が確定したわけではありません。売主さんとの話がまとまるかどうかも分かりませんし、融資についても、これから金融機関へ相談しなければなりません。

それでも、物件情報を見ながら「買いたいけれど怖い」と悩んでいた段階から、実際に購入に向けて動くことができました。

私にとって、満額で買付を入れたことは、大きな一歩でした。

買付の2日後、休日に銀行へ

買付を入れた2日後、私は休日に銀行へ相談に行きました。

物件を買いたいという意思を示しても、購入資金を準備できなければ、実際に取得することはできません。

築30年を超える木造アパートに融資を受けられるのか。株式資産はあっても、現預金に余裕がない私の状況を、金融機関はどう判断するのか。

買付を入れたことで物件購入に一歩近づいた一方、資金調達という大きな課題が目の前にありました。

ただ、今回は、2018年に区分マンションを見送ったときのように、資金面の不安だけで立ち止まるつもりはありませんでした。

まずは銀行へ相談し、購入できる可能性があるのか確かめてみよう。

そう考えて、私は金融機関へ向かいました。

次回へ

今回は、売買担当者さんとのランチで指値について相談し、悩んだ末に満額で買付を入れた話を書きました。

次回は、買付を入れた2日後、休日に銀行へ融資の相談に行ったときの話について書いていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※本記事は私個人の体験談であり、特定の不動産購入や投資判断をすすめるものではありません。不動産投資には空室、修繕、金利上昇、価格下落、融資不承認などのリスクがあります。実際の投資判断はご自身の状況に応じて慎重にご判断ください。


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